自信の無い日常blog

自信が持てない人生ですが、勝つ人生を願います。

老人ホームでの出来事【ヘアスタイル編】

皆様こんばんは。
全国各地に非常事態宣言が出されましたね。


今日は私の施設は入浴日でした。
朝から夕方まで施設行事かのごとく入浴は実施されていきます。

実は施設では、本日入居者様に嬉しくない出来事がありました。

それは、40年毎月絶やさず来てくださっていた、ボランティアの理容師さんが
コロナウイルスの影響で来れなくなってしまったのです。

本当に楽しみにしている方が多く、今回のキャンセルは本当に入居者様一同残念な空気となりました。



しかし、このような事態です。仕方ありません。
コロナウイルスの脅威を、一度でも施設に持ち込めば、さらなる脅威となります。


と、まぁ施設での暗いムードになってしまいましたが、
このあと、施設が笑いの渦に巻き込まれることとなるのです。

入浴中、強面のOさんが『髪切れなくなったからバリカン貸してくれ』と職員に依頼しました。
職員は快く受け入れ、貸します。

ヴィ~~~と刈っている時、また違う入居者様AさんがOさんに、『次貸してくれよ』と言っているのでした。
Oさんも快く受け入れ、貸す約束をしていました。

すると、いろんな方向からバリカン貸してと要望が増え、ほとんどの入居者様が
今日バリカンで頭を刈る予定となったのです。

代わる代わるバリカンは移動し10人目Sさんの時でした、ほぼ左半面を刈り終えたときに
バリカンの充電が切れてしまいました。

まさに、今流行りの片側だけを刈るヘアスタイルのまま一時中断となってしまったのです。

Sさんには謝罪しながら、充電が少し貯まるのを待っていただいている時、少し恥ずかしそうなSさんに
色んな入居者様が近寄り、『いや、ちょっとカッコいいぞ?』『普通に似合っているよ。』などと声をかけ始めたのです。

職員はその様子を見て恥ずかしさも限界だろうと、充電を確認しに行きランプが3分の1程度点いていたので、
充電器からバリカンを外し、Sさんに渡そうと浴場に戻った時です。

なんと、Sさんはすでに風呂から上がり、脱衣所で着替えを済ませビッチリの七三分け(今風の)にセットしているところだったのです。
ボソボソとSさんは何か言っているのですが、『クリスティー、クリスティー・・・。』と言っていたそうです。

あとで、聞いたところサッカーのポルトガル代表”クリスティアーノ・ロナウド”をイメージしていたそうです。

出来る事なら写真を載せたいところですが、プライバシーのため残念です。


このSさんを境に、『ベッカムにしてくれ』、『小栗旬にしてくれ』、『菅原文太』、『トランプ』など大笑いで皆さんが職員に
注文してくるようになったのです。

結果的には、ご自身でやられる以外は職員がバリカンで坊主以外にすることは禁止となっていますので、要望には応えられませんが
雑誌を持ってくる事とかはできますと伝えると、皆様すごい勢いで雑誌を見てはバリカンを持つ連続でした。



最終的には、ほぼ全員が第一人者Sさんと同じクリスティアーノ・ロナウドとなって夕食を食べていたのです。
夜勤者も爆笑してしばらく仕事にならなかったことは、言うまでもありません。



このような、新型コロナウイルスによる自粛・制限の毎日で、暗いムードが漂っていましたが、
Sさんの出来事が、ほぼ全員の顔に笑顔を届けてくださいました。
私も、久しぶりに大笑いしました。
小さな事なのですが、「笑う」大切さを学ばせていただいた一日です。



では、また逢う日まで